文字 

第34回 赤磐医師会病院 地域医療連携室 消防と症例検討会も 関係機関との協力強化

人工透析室は16床あり、月平均55人が治療を受けている

かかりつけ医らとの連携を担う「地域医療連携室」。4人のスタッフが対応している

 地域医療体制の確立に向け、医師会員や登録医の医療機関との協力関係を強めている。それを裏付けるように紹介率、逆紹介率はいずれも約八〇%と高い。

 開放型病院である。かかりつけ医(主治医)が、入院した患者を病院の担当医と相談しながら治療し、退院後は引き続き、かかりつけ医の治療を受けることが可能だ。開放病床は二〇〇七年度、月平均四一・五の医療機関が利用している。

 二次救急に対応するため医師二人の当直体制を取っている。医師会と協力し、小児科の休日診療を月一回、十一月から五月の間に行っている。さらに、赤磐市の旧吉井町内の診療所と和気町の旧佐伯町内にある診療所へ、医師を合わせて年間延べ約百九十日間派遣している。

 かかりつけ医や他の病院との連携を「地域医療連携室」が担っている。スタッフは竹内京子・総看護師長補佐をはじめ、ソーシャルワーカー一人、事務職員二人の計四人。〇七年度の入院患者のうち約七割が七十歳以上、八十歳以上は約四割を占めていることから、高齢化に伴う相談が多い。

 「退院しても一人暮らしの高齢者や老老介護のケースがあり、地域でのケアの課題も目前にある」と竹内総看護師長補佐。現在、療養型病床の中でショートステイを受け入れている。

 「高齢者が救急搬送されてくるケースがしばしば見受けられる」(川口院長)という状況があり、救急患者の受け入れについて、消防機関との定期的な症例検討会も開いている。

 このほか、人工透析に取り組んでいる。透析室には十六床あり、患者数(〇七年度)は月平均五十五人、年間延べ六百六十九人、延べ透析回数は八千五百七回。

 消化管(食道・胃・大腸・胆管)の内視鏡治療にも力を入れている。外科の常勤医三人は岡山大消化器・ 腫瘍 ( しゅよう ) 外科教室の出身で「消化器系の完結型医療のよりレベルアップを図っている」という。

 〇七年度の手術は外科が百七十件、整形外科百八十二件、泌尿器科三十件の計三百八十二件。高齢者が多いことから、手術後のリハビリに努めている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年11月18日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ