文字 

新型コロナ、岡山県内で感染拡大 若者7割超、県が警戒強める

 岡山県内で新型コロナウイルスの感染が止まらない。7月以降の感染者は18人に上り、この1週間は15人と春先からの第1波を上回るペースだ。特に10、20代の若者が7割を超えるのが特徴で、岡山市内では夜の繁華街で県内初のクラスター(感染者集団)も発生。再び感染拡大の局面に入りつつあり、県は警戒を強めている。

 7月に入って感染が確認された18人の居住地をみると、岡山市が15人と8割を超え、倉敷市2人、県内の医療機関を受診した広島県在住者1人。年代別では20代が12人と突出しており、30代2人、40代2人、10代と80代が各1人。全員が軽症または無症状だった。

 このうち、クラスター事例は接待を伴う岡山市の飲食店の店員や客の計5人。これとは別に、ホストクラブやキャバクラなど夜の繁華街関連では、接待を伴う同市の飲食店アルバイト店員1人の感染が21日に分かった。いずれも客や同僚らの検査を進めており、感染者はさらに増える可能性がある。

 感染経路別では県外滞在中の感染が疑われるのが7人▽県内での濃厚接触者が7人▽経路不明が4人―となっている。

 これまでの県内の感染確認は再陽性を除いて43人に上り、うち3月22日~5月11日の第1波が24人。この時、ピークだった4月上旬の1週間の感染は10人で、今回は当時を上回る。海外などからの持ち込み事例が多かったのと比べ、軽症や無症状の若者間での感染が目立っている。

 県保健福祉部は「感染の傾向をみると、より潜在化しやすく、一層の警戒が必要。重症化しやすい高齢者への拡大も懸念され、感染リスクを自覚する若者は高齢者との接触をできるだけ避けてほしい」と呼び掛けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年07月22日 更新)

タグ: 感染症

ページトップへ

ページトップへ