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口腔ケア浸透 高齢者、調査の9割毎日

 歯や口腔を清潔にすると食べ物をかんだり、のみ込む機能が高まるとされ、誤嚥性肺炎の約半数は口腔ケアにより予防可能といわれている。

 調査は、特別養護老人ホームやグループホームなど640施設を対象に郵送で行い、391施設(61・1%)から回答があった。

 このうち、口腔ケアの実施頻度は91%が「毎日」。「毎日ではないが実施している」を含めると98%が定期的に行っていた。約7割の施設が歯科医らによる口腔ケアの指導や講習を受講。歯科医の往診も「定期的」(29%)、「必要に応じて」(53%)を合わせ8割以上が利用していた。

 一方、同会は約4割が未回答だったことを問題視。施設や高齢者宅への往診体制などを充実させるため、「歯科往診サポートセンター」の開設準備を進めている。同会の東原慶和理事は「歯の健康はQOL(生活の質)向上にとても重要。施設などが口腔ケアに取り組みやすいよう応援していきたい」と話している。

 県歯科医師会が県内の高齢者福祉施設に対して行ったアンケートで、回答のあった9割の施設が入所者の口腔(こうくう)ケアを毎日実施していることが分かった。口腔ケアは誤嚥(ごえん)性肺炎の防止に役立つとされ、「口の健康」への意識の高まりが表れた結果となった。ただ、約4割が未回答で、同会は「回答がない施設ほど、取り組んでいないのでは」とみて、注意を呼び掛けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2010年05月30日 更新)

タグ: 高齢者

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