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第44回 倉敷リハビリテーション病院 脳出血疾患 阿部泰昌リハビリテーション科医長 生命保持は栄養から 嚥下機能をチェック

嚥下機能を検査する阿部医長

 「脳出血患者は片まひがあり、認知障害、失語症、注意障害と、まさに多様」。食べ物を飲み込む 嚥下 ( えんげ ) 機能は重要で「生命保持は食事、栄養から」と嚥下造影・内視鏡検査をする。

 食べ物に造影剤を入れ、エックス線できちんと食道へ入っているか、内視鏡でのどに食べ物が残っていないかを確認し、嚥下能力を評価する。「飲み違えて気管に入ると肺炎を起こす。飲み込む力に応じて軟菜食、おかゆなどを選択するか、胃へ直接栄養を送る方法をとる。まず、嚥下機能を医学的に把握することが基本」

 言語聴覚士を中心に看護師、管理栄養士、薬剤師らの栄養サポートチームが指導する。日常生活動作は二週間おきに機能自立度評価表でチェックする。排尿・排便動作の獲得にも力を入れている。泌尿器科医、看護師、作業療法士、介護福祉士らがチームを組み、おむつからの自立、夜間中心から昼間排尿への転換など、個々の患者の問題解決と訓練に取り組んでいる。

 一カ月おきにリハビリの進展具合をチェックする全職種カンファレンスを開く。「リハビリはチームプレー。患者一人に主治医、理学療法士、言語聴覚士、管理栄養士、医療ソーシャルワーカーら十人が担当する。障害は個々に違い複雑だから多くの専門職の取り組みで一人の患者の機能は改善できる」
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年03月02日 更新)

タグ: 脳・神経脳卒中

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