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承諾脳死 岡山大病院で肺移植 法改正後2例目

提供肺を入れたケースを運ぶ医師ら=4日午後9時、岡山大病院

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)では4日夜、北海道在住の20代男性に脳死肺移植が行われた。改正臓器移植法施行後、同病院では2例目で、8月10日の1例目から1カ月未満での実施となった。

 手術を担当する呼吸器外科講師の大藤剛宏肺移植チーフは、臓器提供の機会が増えたことについて「1例目がうまくいったことで社会的な関心が高まったのではないか。欧米並みの環境に近づきつつある」と語った。

 提供された右肺は午後9時ごろ、同病院に到着。大藤チーフを執刀医とする約20人のチームが同8時半ごろ、先行して患者側の手術から開始、手術は5日未明に及んだ。

 男性は気管支が細くなり、呼吸困難をきたす閉塞性細気管支炎と診断され、2008年年9月に日本臓器移植ネットワークに登録。両肺移植が行われた1例目では、第2候補の移植患者だった。

 手術前、取材に応じた男性は「希望を持ち続けてよかった。不安でいっぱいだけど、その先のことを考えて頑張りたい」と話した。同病院での脳死肺移植は18例目。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2010年09月05日 更新)

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