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冬場に多発ノロウイルス 手洗い、加熱徹底を 岡山県が予防呼び掛け

 おう吐や下痢を引き起こすノロウイルスが流行する季節を迎えた。今年1月には倉敷市の仕出し店の弁当を食べた千人以上が症状を訴えるノロウイルスが原因の集団食中毒が発生。岡山県は手洗いや加熱調理による予防の徹底を呼び掛けている。

 ノロウイルスは例年11月から翌年3月ごろに多発し、冬場に起こる感染性胃腸炎の原因の大半を占める。感染力が強く、患者の便や吐しゃ物を介して感染が広がることが多い。自然界では人間からの排せつ物に含まれるウイルスが下水を通じて川や海に流入し、カキなど二枚貝の体内に蓄積、濃縮される。

 感染しても下痢や腹痛が2日間ほど続き快方に向かうことがほとんどだが、抵抗力の弱い高齢者や乳幼児は重症化するケースも。症状が出ない場合もあり、ウイルスが付着した手で調理したために感染が拡大したと考えられるケースもある。

 県生活衛生課によると、今年は1〜3月に県内で6件のノロウイルスによる食中毒が発生。主に飲食店やホテルで出された食事が原因で、患者数は計1450人に上っている。

 同課は「食材についたノロウイルスは85度、1分以上の加熱で死滅する。調理者を介して流行することもあり、丁寧な手洗いを心掛けてほしい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2010年11月01日 更新)

タグ: 感染症

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