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遺伝子治療へアジア連携 岡山でシンポ 研究者ら懇話会設立

東アジア遺伝子治療推進産学懇話会の設立発表があったシンポジウム「アジアンスタディ岡山」

 アジア諸国が連携した遺伝子治療を考えるシンポジウム「アジアンスタディ岡山」(岡山大主催)が18日、岡山市北区駅元町の岡山コンベンションセンターで開かれた。日本、中国、韓国、シンガポールの研究者らによる「東アジア遺伝子治療推進産学懇話会」を設立し、同大がヒトでの臨床研究を始めたがん治療遺伝子「REIC(レイク)」を活用した薬剤開発などを加速させていくことが発表された。

 国内の大学、企業関係者のほか、3カ国の研究者ら約200人が出席。公文裕巳・岡山大大学院医歯薬学総合研究科教授が、REICなど同大が中心となって実施してきた遺伝子研究について報告し、同懇話会の設立を発表した。

 懇話会には国内の研究者や企業のほか、中国、韓国、シンガポールの研究者らが参加する。シンポジウムを年に1、2回開いて、遺伝子治療研究の進展や各国で枠組みが異なる医薬品承認などの情報を共有。将来的には複数の国で遺伝子医薬に関する臨床研究を実施するなどして開発を加速させ、早期の創薬につなげる方針。

 席上、中国の清華大が懇話会の活動をバックアップすることも報告された。

 シンポジウムでは薬剤を効率的に患部に運ぶドラッグデリバリーについての講演や「アジアにおける遺伝子治療 可能性と挑戦」がテーマのパネルディスカッションもあった。

 アジアンスタディ岡山は2007年に始まり、今回で4回目。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年02月19日 更新)

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