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岡山市コロナ感染最多140人 若年層に急拡大、デルタ株広がる

 岡山市で18日、新型コロナウイルスの陽性確認が過去最多の140人に達した。流行「第5波」は盆明け以降も若年層を中心に急拡大が続いている。感染力が強いデルタ株が広がり、収束への道筋が見通せない。一層の感染予防や対策の強化が求められる。

 市内で12~18日の直近1週間に判明した感染者は621人に上る。年代別では、20代が最多の38・0%で、40代15・9%、30代15・3%と続く。9・3%を占める「非公表」は未成年者が多いとみられ、第4波までと比べ、感染者の若年化が顕著。ワクチン接種が進む60代以上は5・8%にとどまる。

 市内の感染状況は、人口10万人当たりの新規陽性者数が88・7人、感染経路不明の割合は5割超えている。ともに前週から悪化し、感染状況を示す指標では「ステージ4(爆発的感染拡大)」に該当する。

 陽性者の状況は、入院106人、宿泊療養施設入所102人、自宅療養490人。市保健所は「重症化しやすい高齢者が少ないため、入院や宿泊療養できないケースは発生していない状況」とする。

 急拡大の原因とみられるのはデルタ株の広がり。県の直近1週間のスクリーニング検査では、約8割がデルタ株だった。

 収束への“切り札”と期待されるワクチン接種は16日時点で、65歳以上の86%が2回目を打ち終えている。ただ、市内でも2回の接種完了後に陽性となる「ブレークスルー感染」が複数の事例で確認されており、依然としてマスク着用や消毒、密を避けるといった基本的な対策が欠かせない。

 市保健管理課は「感染を自分ごととして捉え、基本的な感染対策の徹底と、受けられる人はワクチン接種をしてほしい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年08月18日 更新)

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