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エイズ感染・発症最多22人 岡山県内 2010年まとめ 積極的な検査呼び掛け

 岡山県内で昨年新たに確認されたエイズウイルス(HIV)感染者は11人、既に発症したエイズ患者は11人で計22人となり、年間過去最多だったことが県のまとめで分かった。県所管の保健所での検査件数は低迷傾向で、県は積極的な利用を呼び掛けている。6月1日から「HIV検査普及週間」―。

 県健康推進課によると感染者、患者は全員男性で、20、30代が多い。異性、同性間の性的接触による感染が大半を占めるという。

 県内では1991年に初めて感染者を確認し、累計は昨年までに感染者68人、患者49人に上る。過去の年間最多は2008年で21人。09年は12人と減少に転じたが、県が所管する保健所での検査件数も08年の474件から09年は半数以下の220件に落ち込み、10年も216件と低迷している。

 HIVに感染すると、10年前後の潜伏期間を経て発症。免疫力が低下し、感染症などにかかりやすくなる。潜伏中は自覚症状がほとんどなく、大半は投薬などで発症を抑えられる。

 検査件数の低迷について、同課は「薬の開発もあって感染への恐怖心が薄れているのではないか。積極的に検査を受けてほしい」としている。

 普及週間に合わせ、県所管の各保健所は検査時間を延長する。無料だが、予約が必要。問い合わせは同課(086―226―7331)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年05月31日 更新)

タグ: 感染症

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