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脳腫瘍治療に効果 ガンマナイフ導入 福山・大田記念病院

転移性脳腫瘍に効果を発揮するガンマナイフ

 放射線を集中的に照射することで転移性脳 腫瘍 ( しゅよう ) の治療に高い効果を持つ「ガンマナイフ」を、大田記念病院(福山市沖野上町)が備後地方で初めて導入した。ピンポイントでがん細胞を狙い撃ち、周囲の正常組織の被ばくを最小限に抑制。開頭手術を避けることで、患者のQOL(生活の質)向上を目指す。

 患者の頭部を固定し、CTなど画像診断で特定した病巣に向けて二百一個の穴からガンマ線を一点に向けて照射し腫瘍を破壊する。広範囲に行う全脳照射と比べ患者の負担は少なく、入院日数も二、三日ほどで済む。スウェーデンで開発された技術で、国内でも一九八〇年代後半から導入が進んでいる。

 肺がんや乳がんから転移した腫瘍に対し有効で、血管奇形や 三叉 ( さんさ ) 神経痛にも効果を発揮。一月中旬に導入以降、六人に治療し経過は順調という。

 同病院の中崎清之・脳神経外科専門医は「外科手術や血管内治療以外に患者の選択肢が増えた。病巣の進行具合などを考慮して使用したい」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年02月07日 更新)

タグ: 脳・神経

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