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高度医療と倫理テーマに講演 ノートルダム清心女子大でフォーラム

「いのちと科学」をテーマに開かれたノートルダム清心女子大の国際教育フォーラム

 「いのちと科学」について考えるノートルダム清心女子大の第17回国際教育フォーラム(山陽新聞社共催)が30日、岡山市北区伊福町の同大で開かれた。学生ら約400人が、高度化する医療技術と倫理的問題に関する講演に聞き入った。

 香川知晶・山梨大大学院医学工学総合研究部教授は「人間をコントロールする技術」の演題で話し、21世紀に入り、脳科学の急速な発達で医療における倫理的問題が重要性を増していると指摘した。脳に電気刺激を与えるサイボーグ医療を例示し、「人間の本性の改造に利用されうることも考え続けなければならない」と訴えた。

 平岡真寛・京都大大学院医学研究科教授は「がん医療の最前線」と題し、がん患者の生活の質を高めるために、診断と同時に心のケアなど緩和医療が求められると強調。治療法としては外科手術、放射線治療、化学療法を3本柱に挙げ、「各専門医や看護師、薬剤師らによるチーム医療が不可欠」と語った。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年07月31日 更新)

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