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熱中症患者後絶たず 岡山県内3人死亡 738人搬送 大幅に昨年上回る

 岡山県内で6月以降(8月14日まで)、熱中症とみられる患者が後を絶たず、お年寄り3人(前年同期2人)が死亡、搬送者は738人(同591人)に上り、記録的猛暑だった昨年を大幅に上回ったことが分かった。今年は6月から暑さが本格化し、梅雨明けも例年より早い「長い夏」。高齢者らにとって、体力の消耗も懸念されている。

 県や消防庁などによると、6月23日に笠岡市で畑作業をしていた女性(80)が死亡し、前年6月はゼロだった死者を記録。7月に入って猛暑はいったん収まったが、8月にぶり返し、3日には瀬戸内市で自宅にいた女性(79)、13日は笠岡市で屋外にいた女性(75)が死亡した。

 熱中症の搬送者は6月が170人で前年(54人)の3倍以上となり、7月以降は568人(前年同期537人)。月別では、7月が346人(同288人)で58人も増えたが、8月は速報値で14日現在、222人(同249人)だった。

 暑い日が続くと、高齢者や乳幼児は体力が低下して体温調節機能が鈍くなるといわれる。7月以降の患者を年齢別でみると、65歳以上が275人(48%)で半数近くを占め、乳幼児(生後28日以上7歳未満)も8人(1%)となった。

 岡山地方気象台は8月後半の天気について「19日に天気が崩れて以降は、寒気が入るため過ごしやすくなる」とする一方、24日までは最高気温が30度を超えると予報しており油断できない。岡山市民病院(岡山市北区天瀬)の今城健二副院長は「日中の無理な外出は避け、冷房も活用して体調管理に努めてほしい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年08月18日 更新)

タグ: 脳・神経

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