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「在宅血液透析」に助成 来年度から井原市 県内自治体では初

 井原市は9日、人工透析を自宅で行う「在宅血液透析」の患者に対し、独自の助成制度を来年度から設けることを明らかにした。治療でかかる費用の一部を市が助成する。県医薬安全課によると、県内の自治体では初めての取り組みという。

 透析患者は、週3回程度通院して透析を受けるケースがほとんどだが、在宅血液透析は家庭に透析器を設置して患者が行う。通院時間の制約がなくなることなどから、近年取り入れる患者が増えているという。

 県内では岡山市の病院が2010年度から同透析の支援を始め、現在、井原市の30代男性ら2人が行っている。ただ透析は水や電気を大量に使うため、家庭の電気・水道代がかさむ。透析患者らでつくる県腎臓病協議会によると、月約3万円の負担増になるという。

 井原市の男性の場合は月約1万円といい、市はこの費用を補助する予定。助成額は今後検討する。この日の市議会一般質問で、滝本豊文市長が表明した。

 同協議会の宮本陽子事務局長は「在宅透析への独自補助は全国でも聞いたことがない」とした上で「患者の生活の質を高めることにつながる」と歓迎している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年09月10日 更新)

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