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障害者の経済的自立支援へ協同組合 倉敷の精神科医ら設立 焼き菓子など巡回販売

本格稼働を前に、販売手順を確認するRCPのスタッフら

 倉敷市の精神科医、福祉や食品製造・販売の関係者らが、障害者の経済的な自立を支援する事業協同組合「レインボー・カフェ・プロジェクト(RCP)」を設立した。手作り商品の開発や販路拡大などをサポートし、障害者の収入増などを図る。17日から、障害者が作った焼き菓子などを車で巡回販売する。

 精神科医の亀山有香さん(38)=同市茶屋町=が発起人。治療活動を通じ、障害のある子どもの将来を案じる親たちと出会い、支援の必要性を痛感した。組合の名前には、障害者と支援者、企業をつなぐ「虹」のような懸け橋であり、憩いの場でありたいとの願いを込めた。

 組合員は代表の亀山さんのほか、介護老人保健施設などを運営する社会福祉法人郁青会(同市藤戸町藤戸)、障害者の作業所を営む社会福祉法人ひまわりの会(同市福田町福田)とNPO法人ひなたぼっこの会(同市水島東弥生町)、ぷりん工房Lianリアン(同市藤戸町天城)の4団体。

 ひまわりの会、ひなたぼっこの会の作業所で作った焼き菓子、グッズなどを、Lianの移動販売車でプリンと一緒に扱う。移動販売車にはRCPのロゴマークを入れ、介護施設や各種イベント会場などを巡回販売する。

 初販売は17〜19日の午前10時から午後5時まで、同市酒津の総合住宅展示場ハウジングモール倉敷で。以降の日程はRCPのホームページ(http://r―c―p.jp)に掲載する。

 県内の障害者の平均工賃は月額1万967円(2010年度)で、県が目標に掲げる同3万4千円には遠く及んでいないのが現状。亀山さんは「行政的なアプローチには限界がある。民間の知恵を生かし、ビジネスモデルを確立したい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年09月16日 更新)

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