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倉敷市の乳がん検診 受診率低迷10%台 10年度 向上へ期間延長や啓発

乳がん検診の受診を呼び掛ける懸垂幕=倉敷市役所

倉敷市の乳がん検診受診率

 倉敷市の乳がん検診の受診率が低迷している。2010年度は視触診、マンモグラフィーとも前年度とほぼ横ばいの10%台。視触診で30%を目標に掲げる市は、本年度から受診期間を延長したり、啓発活動の充実を図っている。10月は乳がん月間―。

 市の乳がん検診は、対象30歳以上の視触診と、同40歳以上のマンモグラフィーがある。10年度の受診率は、視触診17・7%(対象8万9606人)で前年度比0・8ポイント増、マンモグラフィー12・2%(同7万6221人)で同0・5ポイント増にとどまった。受診率の算出方法が現方式となった08年度と比べると増加傾向にはあるが、市民の健康づくり計画「健康くらしき21・2」(本年度から10年間)で設定する視触診の受診率(30%)とは依然開きがある。

 「『どこも異常がないので大丈夫』と思ってしまう人が多いのでは」と市保健所健康増進センター。受診率アップへ、従来1月までだった検診期間を、本年度から子宮がん検診と合わせて3月まで延長した。

 また、啓発用の懸垂幕を初めて作製。乳がん検診を呼び掛ける「ピンクリボン運動」にちなんで、濃いピンク地に「乳がん検診を受けよう」と記して市役所などに掲示している。毎年、市保健所(同市笹沖)などで行っている乳がんに関する展示会は、会場を市役所にも拡大。5日は市役所で初めて保健師による相談コーナーを設け、自己検診やマンモグラフィー実演のDVDも流す。

 同センターは「乳がんは、女性のがんによる死因のトップ。治療には早期発見が何より大切なので、必ず受診して」と呼び掛けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年10月05日 更新)

タグ: がん女性

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