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岡山県 病床使用率が急上昇43% 感染状況悪化、行動変容呼び掛け

直近の新型コロナウイルス感染状況が報告された岡山県の対策本部会議

 岡山県は4日、直近1週間(1月27日~2月2日)の新型コロナウイルス感染状況を発表した。新規感染者数は過去最多の6218人で前週(4157人)の1・5倍に上り、医療の逼迫(ひっぱく)度を示す病床使用率も43・0%(前週32・5%)と急激に上昇。県内は1月27日にまん延防止等重点措置が適用されて1週間が経過したが、状況はさらに悪化している。

 この日の県対策本部会議で明らかにした。感染状況に関するレベル判断は、医療への負荷が生じ始める「レベル2」を維持したものの、病床使用率は一般医療を制限しなければならなくなる「レベル3」の目安(50%)に迫っている。重症者用病床使用率も8・8%(前週1・5%)に上昇した。

 入院者は191人(同155人)。重症化リスクが高い高齢者の割合が増しており、70代以上が66・5%を占め、1月6~12日の週(29・6%)の2・2倍となっている。

 この1週間でクラスター(感染者集団)は33件(前週31件)発生。うち16件が学校や保育園で、部活動で大声を出したり、昼食時に園児が密状態になったりしたことが要因の可能性があるという。高齢者施設でも13件と前週(6件)から倍増した。

 県は、重点措置の適用に伴い県内全域の飲食店などに営業時間短縮と酒類提供停止を要請。岡山、倉敷市の中心部では夜間の人の流れが減った一方、感染者は連日千人を超え、ピークアウトの兆しは見えないとしている。

 会議後、伊原木隆太知事は「重点措置の適用から1週間たったが、感染者が減らず、大変な危機感を持っている。抑え込みには県民のさらなる行動変容が必要だ」と訴えた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年02月04日 更新)

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