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里芋と切り干し大根の炊き合わせ 体にたまった老廃物を出す

 この時期から1月ごろにかけて、里芋が旬を迎えます。その土地でできた季節の食材を食べることが健康につながるという意味の、「身土不二」という言葉がありますが、それを実践してみましょう。里芋はほくほくした歯応えで、揚げや切り干し大根のうま味が染み込んで優しい味わい。里芋を切り干し大根と一緒に炊くと、独特のぬめりが抑えられるのが不思議です。私は「大根に含まれている酵素が働いているのかな」と思っています。

 切り干し大根を戻した汁には甘みがあるので、鍋に入れて使います。切り干し大根に限らずひじきの戻し汁などもうま味のもとなので、なるべく捨てずに料理に取り入れてみてください。

 打ち身やねんざをしたときに、すり下ろした里芋と同量の小麦粉を混ぜて、ガーゼに伸ばして畳み、ごま油を塗った患部に張るのが、わが家の治療法です。これは里芋にあるとされる排毒の力を利用して、はれやうっ血を取る方法。里芋を食べることで、体にたまった老廃物を出す働きが期待できます。

 今の季節に取れたものを口にすると、体が喜びます。私たちは旬の食材を食べることで、エネルギーをもらっているんですね。


<材料>(5人分)

 里芋     5個
 切り干し大根 30グラム
 ニンジン   80グラム
 揚げ     1枚
 しょうゆ   大さじ2
 だし汁    100CC
 大根の戻し汁 適量
 (だし汁と合わせてひたひたになる程度)
 塩      少々

<つくりかた>

 (1)里芋は洗って泥を落とし、5分ほど蒸す

 (2)皮をむいて食べやすい大きさに切る

 (3)切り干し大根を洗い水に戻す。揚げは油ぬきして1枚を12等分に切る

 (4)図のように鍋に野菜を重ねる。だし汁と大根の戻し汁を入れて塩を振り、ことこと煮る

 (5)沸騰したら弱火にし、柔らかくなったらしょうゆを入れる。さらに煮て里芋に味が染みたら出来上がり
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年10月28日 更新)

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