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インフル流行早まる? 今季岡山県内 ワクチン不足懸念「予防接種は早めに」

 インフルエンザの流行が懸念されるシーズンを迎えた。例年、県内で流行が始まるのは12月ごろだが、今年は10月末に倉敷市で今季初の集団感染を確認。過去10年で2番目に早く、流行が早まることも予想される。予防ワクチンが不足する恐れもあり、県は「予防接種は早めに」と呼び掛けている。

 県健康推進課によると、県内84医療機関で定点調査しており、1施設当たりの1日の平均患者数が1人を超えると「流行」と判断。12月から2月ごろが流行のピークになることが多い。

 現在、流行には至っていないが、10月31日に倉敷市の船穂小で14人の集団感染を確認。季節性のA型ウイルスが検出され、今後の流行につながる恐れも否定できないという。

 同課によると、昨季は12月下旬から流行。集団感染は学校や幼稚園など延べ896校園で発生し、患者数は計9194人だった。新型インフルエンザが猛威を振るった09年のシーズンは、延べ2808校園で計3万3292人の患者が出た。

 予防ワクチンは今季、一部メーカーがウイルス混入を理由に出荷を停止し、国内の供給量は当初予定から8%少ない約2700万本になる見込み。需要は約2771〜2798万本とされ、不足が予想される。

 全国の患者発生状況もまだ散発的だが、県医薬安全課は「ワクチンが一時的に在庫切れになる医療機関もあるとみられる。抗体ができるまでに約1カ月かかるので、希望者は早めに接種を。手洗い、うがいなどによる予防も大切」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年11月04日 更新)

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