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新規感染者数 県内高止まり続く コロナ禍2年 「引き続き対策を」

 岡山県内で新型コロナウイルス禍が始まって2年。医療提供体制が最も逼迫(ひっぱく)したのは2021年4~6月の流行「第4波」で、当時412床だったコロナ病床の使用率は5月19日時点で84・5%まで上昇し、過去最悪の状況に陥った。22年に入るとオミクロン株が猛威を振るい、2月5日に過去最多1458人の感染者が確認された。18都道府県に出されていたまん延防止等重点措置は今月21日で全面解除されたが、県内でも新規感染者数は高止まりが続く。県は「コロナとの闘いはまだ続く。引き続き感染対策の徹底を」としている。

 県内で初めて感染者が確認されたのは2020年3月22日。岡山市内の60代女性で、観光で訪れたスペインで感染した可能性が高いとされた。

 県などによると、流行の「第1波」は20年4、5月に襲来した。「第2波」は同年7、8月。「第3波」は同年12月と21年1月で、いずれも欧州株によるものだったとみられる。「第4波」はアルファ株が、21年7~9月の「第5波」はデルタ株が中心。オミクロン株になった22年1月からの「第6波」はまだ収束していない。

 感染者数が100人に達したのは20年8月5日で、千人は同年12月20日、1万人は21年8月16日。同年末時点での感染者は1万5554人だったが、オミクロン株の影響で22年1月13日からは新規感染者が3桁以上の日が続く。累計5万人は3月3日に超えた。

 この2年間で発生したクラスター(感染者集団)は457例。最多は高齢者や障害者向けの福祉施設の129例で、学校は125例、事業所は72例、医療機関が48例、飲食店が42例などと続く。

 県内のコロナ病床は、流行の「波」を迎えるたびに積み増されてきた。20年10月は281床だったが、同年12月に401床に。「第4波」にさらされ、21年5月27日には492床まで増えた。現在は554床。その使用率は「第5波」では21年9月1日時点で48・1%まで上昇。「第6波」では22年2月16日時点の55・2%がピークで、3月15日時点では26・5%まで下がっている。

 緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置の発令は各3度。緊急事態宣言は計82日間、重点措置は計64日間で、県民の生活に大きな影響を及ぼした。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年03月21日 更新)

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