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岡山大病院「スリランカ初の肺移植 万全期す」 17人派遣、11月30日に実施

スリランカへ派遣される岡山大病院の肺移植チーム

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)は24日、スリランカに肺移植チームを派遣し、特発性間質性肺炎に苦しむ同国の60代男性への生体肺移植を30日に実施すると発表した。同大病院は「同国初の肺移植を岡山大肺移植チームが行う。万全を期したい」としている。

 患者男性は、肺に炎症が起きて呼吸が困難になる同肺炎を患い、中心都市コロンボの病院に入院している。11月中旬に現地を訪れ、診察した大藤剛宏肺移植チーフによると、1日の半分、人工呼吸を行い「一刻を争う状態」という。

 派遣チームは呼吸器外科医、麻酔科医、看護師ら17人。30日の手術は現地の医師らと協力し、臓器提供者2人から切除した肺の下部を患者に移植する。

 執刀する大藤チーフは槇野博史病院長らと記者会見。「日本の移植医療の看板を背負った手術であり、重大な責任を感じている。最高の結果となるよう全力を尽くす」と述べた。

 同大病院の肺移植の実績は88例(脳死29例、生体59例)で日本最多。この2年間の肺移植18例の生存率は100%と高く、スリランカ大使館から10月中旬に要請があった。チームは28日に岡山空港から成田空港経由で同国入り。渡航費などは同国側が負担する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年11月25日 更新)

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