冷えを予防しよう(食事編) 温かいスープ、温野菜に調理
万病のもとといわれ、体の不調や病気の入り口と考えられている「冷え」。その予防について岡山県南部健康づくりセンター(岡山市北区平田)の管理栄養士と保健師に聞き、2回に分けて紹介する。初回は食事編。
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「血行不良を伝えるシグナルですね」と、冷えについて同センター管理栄養士国橋由美子さんは言う。
冷えは末梢(まっしょう)血管の血液の流れが悪くなることから起きるといわれる。栄養素や酵素、酸素を全身に運ぶ血液がスムーズに流れなくなると細胞の働きが低下する。老廃物を排泄(はいせつ)できなくなり、血管が詰まりやすくなる。アトピーやぜんそく、便秘、下痢、頭痛、肩凝り、婦人科疾患、自律神経失調症などを引き起こす。
冷えを招くきっかけはさまざまだ。偏った食事、無理なダイエット、ストレス、不規則な生活、冷暖房の多用、薄着のファッション、運動不足―などが挙げられる。予防法も多岐にわたるが、国橋さんは「血行を良くする食事もその一つ」と言い、留意点を話す。
まず毎日3食きちんととる。特に朝食は大事で、朝食を抜くと体温がなかなか上がらない。体を冷やす食べ物を減らし、体を温める食べ物を増やすことも大切だ=図参照。野菜を例に取ると、冬が旬のもの、土の中にできるものは体を温め、夏が旬のもの、土の上にできるものは体を冷やすという。体を温める食べ物ばかりとると栄養バランスが悪くなるので注意。
また、熱を産生する割合が高いタンパク質を適量とり、ビタミンEは意識してしっかりとる。ビタミンEはカボチャ、ピーナッツ、アーモンド、アボカド、植物油などに多く含まれ、血行促進の働きがある。
調理法も工夫する。「体に良いと思って食べている生野菜(キュウリやトマト)のサラダは、逆に体を冷やしかねない」と国橋さん。冷えに悩む人は生野菜ではなく、温かいスープや温野菜に調理して食べることを勧める。
国橋さんが紹介する冷え予防のメニューは野菜類を中心にした「豆乳のパンプキンポタージュ」「レンコンのきんぴら」「けんちん汁」の三つ=写真とレシピ参照。調理時間はいずれも30分以内で済む。主食や主菜といっしょにバランスよく食べればよい。
次回は冷え予防の入浴法を紹介する。
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豆乳のパンプキンポタージュ
エネルギー 81kcal 塩分0.6g(1人分)
<材料=4人分>
カボチャ 200g
タマネギ 1/2個
豆乳(無調整)1カップ
ホールコーン 大さじ2
バター 10g
A(水1カップ、コンソメ小さじ1、ローリエ1枚)
塩 少々
こしょう 少々
<作り方>
1.カボチャは皮をむいて、薄く切る。タマネギは薄切りにする。
2.鍋にバターを熱し、カボチャとタマネギをさっと炒めてAを入れる。
3.カボチャがやわらかくなったら、ローリエを除いてミキサーにかける。
4.3を鍋に戻して、豆乳とホールコーンを加えて一煮立ちさせ、塩、こしょうで味を調える。
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レンコンのきんぴら
エネルギー 104kcal、塩分1.3g(1人分)
<材料=4人分>
レンコン 280g
ショウガ 1片
豚もも薄切り肉 120g
赤唐辛子 1本
ごま油 小さじ2
A(しょうゆ大さじ2、酒大さじ2、砂糖大さじ1、みりん大さじ1)
<作り方>
1.レンコンは皮をむいて、7~8ミリ程度の半月切り、大きいものはいちょう切りにする。ショウガはみじん切り、豚肉は一口大に切り、赤唐辛子は小口切りにする。
2.フライパンにごま油とショウガを入れ火にかけ、香りがでたら豚肉、レンコン、赤唐辛子の順に加えて炒める。
3.レンコンが透き通るまで、炒める。
4.3にAを加えて2~3分ほど炒めて、汁を煮詰める。
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けんちん汁
エネルギー 65kcal、塩分1.0g(1人分)
<材料=4人分>
絹豆腐 1/2丁
こんにゃく 70g
ニンジン 50g
大根 50g
シメジ 1/2パック
キヌサヤ 8枚
ごま油 大さじ1
A(だし汁3カップ、塩小さじ1/2、薄口しょうゆ大さじ1/2、みりん小さじ1)
ショウガ汁 適量
<作り方>
1.豆腐はさいの目切り、こんにゃくは色紙切り、ニンジン、大根はいちょう切り、シメジは小房に分け、キヌサヤは斜め切りにする。こんにゃくはさっと湯通しする。
2.鍋にごま油を熱し、豆腐とキヌサヤ以外の材料を炒める。油が回ったら、Aを加え、野菜がやわらかくなるまで煮る。
3.最後に豆腐とキヌサヤを加え、ひと煮立ちしたら火を止め、ショウガ汁を加える。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。
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「血行不良を伝えるシグナルですね」と、冷えについて同センター管理栄養士国橋由美子さんは言う。
冷えは末梢(まっしょう)血管の血液の流れが悪くなることから起きるといわれる。栄養素や酵素、酸素を全身に運ぶ血液がスムーズに流れなくなると細胞の働きが低下する。老廃物を排泄(はいせつ)できなくなり、血管が詰まりやすくなる。アトピーやぜんそく、便秘、下痢、頭痛、肩凝り、婦人科疾患、自律神経失調症などを引き起こす。
冷えを招くきっかけはさまざまだ。偏った食事、無理なダイエット、ストレス、不規則な生活、冷暖房の多用、薄着のファッション、運動不足―などが挙げられる。予防法も多岐にわたるが、国橋さんは「血行を良くする食事もその一つ」と言い、留意点を話す。
まず毎日3食きちんととる。特に朝食は大事で、朝食を抜くと体温がなかなか上がらない。体を冷やす食べ物を減らし、体を温める食べ物を増やすことも大切だ=図参照。野菜を例に取ると、冬が旬のもの、土の中にできるものは体を温め、夏が旬のもの、土の上にできるものは体を冷やすという。体を温める食べ物ばかりとると栄養バランスが悪くなるので注意。
また、熱を産生する割合が高いタンパク質を適量とり、ビタミンEは意識してしっかりとる。ビタミンEはカボチャ、ピーナッツ、アーモンド、アボカド、植物油などに多く含まれ、血行促進の働きがある。
調理法も工夫する。「体に良いと思って食べている生野菜(キュウリやトマト)のサラダは、逆に体を冷やしかねない」と国橋さん。冷えに悩む人は生野菜ではなく、温かいスープや温野菜に調理して食べることを勧める。
国橋さんが紹介する冷え予防のメニューは野菜類を中心にした「豆乳のパンプキンポタージュ」「レンコンのきんぴら」「けんちん汁」の三つ=写真とレシピ参照。調理時間はいずれも30分以内で済む。主食や主菜といっしょにバランスよく食べればよい。
次回は冷え予防の入浴法を紹介する。
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豆乳のパンプキンポタージュ
エネルギー 81kcal 塩分0.6g(1人分)
<材料=4人分>
カボチャ 200g
タマネギ 1/2個
豆乳(無調整)1カップ
ホールコーン 大さじ2
バター 10g
A(水1カップ、コンソメ小さじ1、ローリエ1枚)
塩 少々
こしょう 少々
<作り方>
1.カボチャは皮をむいて、薄く切る。タマネギは薄切りにする。
2.鍋にバターを熱し、カボチャとタマネギをさっと炒めてAを入れる。
3.カボチャがやわらかくなったら、ローリエを除いてミキサーにかける。
4.3を鍋に戻して、豆乳とホールコーンを加えて一煮立ちさせ、塩、こしょうで味を調える。
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レンコンのきんぴら
エネルギー 104kcal、塩分1.3g(1人分)
<材料=4人分>
レンコン 280g
ショウガ 1片
豚もも薄切り肉 120g
赤唐辛子 1本
ごま油 小さじ2
A(しょうゆ大さじ2、酒大さじ2、砂糖大さじ1、みりん大さじ1)
<作り方>
1.レンコンは皮をむいて、7~8ミリ程度の半月切り、大きいものはいちょう切りにする。ショウガはみじん切り、豚肉は一口大に切り、赤唐辛子は小口切りにする。
2.フライパンにごま油とショウガを入れ火にかけ、香りがでたら豚肉、レンコン、赤唐辛子の順に加えて炒める。
3.レンコンが透き通るまで、炒める。
4.3にAを加えて2~3分ほど炒めて、汁を煮詰める。
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けんちん汁
エネルギー 65kcal、塩分1.0g(1人分)
<材料=4人分>
絹豆腐 1/2丁
こんにゃく 70g
ニンジン 50g
大根 50g
シメジ 1/2パック
キヌサヤ 8枚
ごま油 大さじ1
A(だし汁3カップ、塩小さじ1/2、薄口しょうゆ大さじ1/2、みりん小さじ1)
ショウガ汁 適量
<作り方>
1.豆腐はさいの目切り、こんにゃくは色紙切り、ニンジン、大根はいちょう切り、シメジは小房に分け、キヌサヤは斜め切りにする。こんにゃくはさっと湯通しする。
2.鍋にごま油を熱し、豆腐とキヌサヤ以外の材料を炒める。油が回ったら、Aを加え、野菜がやわらかくなるまで煮る。
3.最後に豆腐とキヌサヤを加え、ひと煮立ちしたら火を止め、ショウガ汁を加える。
(2011年12月19日 更新)
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健康