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岡山市、介護予防の拠点設置へ 口腔機能向上や栄養改善指導

岡山市ふれあい公社が始めたモデル教室でストレッチ体操に取り組む高齢者

 岡山市は、2012年度から岡山ふれあいセンター(中区桑野)に「介護予防センター」(仮称)を設ける方針を固めた。認知症予防や口腔(こうくう)機能の向上、栄養改善など、介護が必要となる高齢者を増やさないための予防事業に取り組む。

 市はこれまでも、外郭団体の市ふれあい公社(同所)などに委託し、要介護や要支援の認定を受けていない高齢者向けに運動機能の低下を防ぐ事業を約60カ所で実施している。介護予防センターも市直営でなく、運営は同公社に委託。新規の予防事業に一括して当たる。5〜6月ごろから運営を始める見通しでスタッフは十数人を想定している。

 新規事業のうち認知症予防は、専門医による出前相談会や認知症への理解を深める教室を開く。かんだり飲み込むのに必要な口腔機能の向上や栄養改善では、歯科衛生士や管理栄養士が公民館などに出向いて指導する。

 このほか、地域の健康づくりサロンの開設や運営のサポーターを養成したり、閉じこもりなどの高齢者を対象に理学療法士や作業療法士らが自宅訪問を行う。

 開設に先立ち、同公社は今月20日から岡山ふれあいセンターで、運動機能向上や認知症予防、栄養改善などを組み合わせたモデル教室を始めている。

 市は昨秋から3年計画で、要介護や要支援の認定を受けていない市内の全高齢者約12万人に生活機能のチェックリストを送付し、予防事業の対象者を調査中。運動機能に限った10年度の対象者は376人だったが、12年度は2600人程度に増える見通し。

 市の10年度の介護保険給付費は約443億円と2000年度の2・3倍に膨らんでおり、市は予防事業の充実によって給付費の伸びを抑制したい考え。市高齢者福祉課は「在宅で生き生きと暮らせる高齢者を増やしたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年01月29日 更新)

タグ: 健康介護

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