文字 

鎌田實氏ら絆の大切さ訴え 岡山で県民医療シンポ

 絆をテーマにした第4回県民公開医療シンポジウム(県医師会、県病院協会主催)が29日、岡山市中区古京町の三木記念ホールであり、ベストセラー「がんばらない」で知られる諏訪中央病院(長野県)名誉院長の鎌田實氏らが講演、約560人が聴き入った。

 東日本大震災の被災地支援に取り組む鎌田氏は、福島県飯舘村で出会った農業男性に「絆の大切さに気付いていない」と指摘されたエピソードを紹介。「震災直後から命や健康、収入や生活が大事だといわれたが、人は誰かとつながっていなければ生きていけない。絆を深め、いい国にしよう」と呼び掛けた。

 県の精神科医ら5人によるシンポジウムでは、宮城県女川町の老人保健施設の横井智美看護師長が、震災後の津波から利用者を守り抜いた体験を涙ながらに振り返り、「避難マニュアル通りにいかず、誰もがリーダーになったり正確な情報収集が求められた。普段から周囲と支え合える関係を築いておくことも重要」と助言した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年01月30日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ