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里芋まんじゅう 旬野菜のパワーをエネルギーに

 昔、義父が肝臓を患ったときのことです。すり下ろした里芋と同量の小麦粉を混ぜ、ガーゼに伸ばして畳むように包んだものを、ごま油を塗った患部に張っていました。里芋には体内の毒素を抜く働きがあるのです。この方法は、打ち身などで炎症を起こしているときにもよく効きます。体の外から張り付けても効果を発揮する里芋。この時期にしっかり食べて、旬の野菜が持つ力を自分のエネルギーに変えていきましょう。

 里芋は蒸してから皮をむくと、手がかゆくなりません。ポイントは里芋にかたくり粉をまぶしてから、しばらく置いてなじませること。すぐに揚げると、かたくり粉が油に溶けてしまいます。里芋の煮物があれば、つぶして同じ手順で作ってください。こうすれば余り物も目先を変えて、おいしく食べられますね。

 腎臓の手入れをしてくれる黒い食材・キクラゲに、体を温める根っこ物のユリ根。そしてハスの実は滋養強壮に効果があり、薬膳料理によく使われています。野菜の持つさまざまなパワーには、いつも驚かされます。

<材料>(4人分)

 里芋 300グラム
 キクラゲ 5グラム
 ユリ根   10枚
 ハスの実   8個
 しょうゆ 大さじ1
 塩      少々
 かたくり粉  適量
 揚げ油    適量
 A(だし汁3.5カップ、しょうゆ大さじ2、塩小さじ 1/2)
 水溶きかたくり粉適量

<作り方>

 (1)里芋は10~15分蒸して皮をむく。キクラゲは水に戻し、しょうゆ少々(分量外)で下煮して千切りする。ユリ根はさっとゆでておく。ハスの実は水から煮る

 (2)(1)の里芋をつぶし、しょうゆ、塩を振りかけて混ぜる

 (3)(2)を食べやすい分量に分け、キクラゲ、ユリ根、ハスの実を中心に入れて丸める。かたくり粉をまぶして10分ほど置き、180度の油で揚げる

 (4)器に盛り、Aを温めて水溶きかたくり粉でとろみをつけて、吸い地をはる。好みでショウガや練り辛子を添える
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年02月17日 更新)

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