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盆の検査やワクチン夜間接種拡充 岡山県、コロナ感染急増で防止策

感染者の急増を踏まえ、無料検査会場設置などの防止策を決めた岡山県の対策本部会議

岡山県内の感染状況について説明する伊原木知事

 岡山県は22日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、流行「第7波」で県内の感染者数が急増している現状を踏まえ、盆期間中に無料検査会場を設けたり、ワクチンの夜間接種を拡充したりする防止策を決めた。県民に対する協力要請として適切なマスク着用や換気の徹底といった基本的な対策を改めて呼び掛ける。

 無料検査会場は8月5~18日、JR岡山駅近くの岡山コンベンションセンター(岡山市北区駅元町)2階に設ける。県外への帰省者に加え、旅行やイベント参加などで陰性結果が必要な人を対象に抗原検査が受けられるようにする。

 ワクチン接種を推進するため、県医師会館(同所)に設けている県営接種会場での夜間接種を週2日から3日に増やす。若年層の接種率を高めるため、くらしき作陽、県立、就実の県内3大学で出前接種も行う。

 高齢者施設でのクラスター(感染者集団)防止に向けて施設スタッフの集中検査を継続し、ワクチンの4回目接種を見据えた態勢づくりも進める。

 協力要請は「夏期の感染拡大防止」と銘打ち、密の回避や熱中症に気を付けながらのマスク着用などを求める。学校や保育所、高齢者施設、事業者に対しては冷房時も定期的に換気し、関係者の体調管理を徹底することを盛り込んだ。

 会議では直近1週間(14~20日)の県内感染状況も報告された。感染者数は5778人と前週の1・8倍に増加。病床使用率をはじめとする各種指標も悪化傾向となる一方、感染者の大半が軽症か無症状であることから、全体判断は医療への負荷が生じ始める「レベル2」を維持する。

 伊原木隆太知事は会議後の取材に「状況は急速に悪化しており、入院者が増えて病床が埋まれば行動制限をする必要も生じる。重症者、病床使用率を抑え、社会経済活動との両立を図っていきたい」と述べた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年07月22日 更新)

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