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岡山大と中四国の関連病院 臨床専門医養成へ NPO法人設立 全国初 資格や学位取得支援

 岡山大病院(岡山市鹿田町)は優れた臨床専門医を養成するため、スタッフらを派遣する中四国の関連病院とNPO法人「岡山医師研修支援機構」を十四日に発足させる。専門医の資格や学位取得を支援するプログラムを作成し、各医療機関が研修を担当。同様の法人は全国初で、今春の活動開始を目指す。

 対象は、医学部卒業後に行う国の臨床研修制度(二年間)を終えた三年目以降の若手医師。要望に合わせて研修先を選んだり、専門医に必要なプログラムを策定。関連病院の指導医数、経験できる症例数などの情報開示や、指導医向けの講習会で質の高い研修内容を確保する。社会人大学院生として学位取得も支援する。

 研修先は岡山大病院のほか、国立病院機構岡山医療センター、岡山済生会総合病院(岡山市)、広島市民病院(広島市)、香川労災病院(丸亀市)、土庄中央病院(香川県土庄町)など中四国の総合病院から診療所までが参加する予定。

 二〇〇四年四月に始まった臨床研修制度は、都市に研修医が集中する傾向が強く、地方の医師不足が表面化。研修医にとっても、三年目以降の公的研修制度がなく、専門分野を見定め就職先を探す必要があった。

 国立大付属病院長会議は昨年八月、付属病院と地域の医療機関が連携して取り組む専門医養成システムのモデルを提示。岡山大は豊富な関連病院を活用した独自の制度を取り入れて発展させることにした。

 設立準備委員会世話人で岡山大大学院医歯薬学総合研究科長の公文裕巳教授は「研修医のニーズが多様化する中、関連病院との連携でさまざまな研修が実現する。中四国の医療レベル向上とともに、指導的な臨床医を全国に送り出したい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年03月14日 更新)

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