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児童・思春期外来を独立化 県精神科医療センター

「おかやま子どものこころ支援・臨床センター」(仮称)の建設予定地。奥が県精神科医療センター=岡山市北区鹿田本町

 岡山県精神科医療センター(岡山市北区鹿田本町)は、中学生以下を対象にした児童・思春期専門外来を隣接地に独立させ、「おかやま子どものこころ支援・臨床センター」(仮称)として、2014年3月に開院する。子どもたちに増え続ける発達障害や摂食障害などに総合的に対処。デイケア施設を整備し、生活指導、カウンセリングの充実を図る。

 児童・思春期外来は07年4月に開院。12年3月末までの5年間で延べ約2万3600人が入院し、16床ある病床の利用率は92%に上る。外来も10年度の2100人に対し、11年度は3200人と約52%増加。自閉症や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの発達障害が目立つという。

 計画では、新施設は専門家が生活指導やカウンセリングをするデイケア機能を加えることで、子どもや家族からの相談、診断、治療、生活支援までを一体的に実施できる。また、障害のあるわが子との接し方が分からず虐待に至るケースもあることから、保健所や児童相談所と連携し、親の診断も行う。

 県精神科医療センター東側の空き地(約230平方メートル)に鉄筋3階延べ約490平方メートルの建物を新築。1階は受付で、2階は診察室や事務室、待合室、3階にデイケア施設を設ける。今秋にも着工する。

 同センターの赤木一成常務理事は「土曜を診察日に加えて、子どもたちが気軽に受診しやすい環境を整え、診断、治療に幅広く対応したい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年06月14日 更新)

タグ: 子供精神疾患

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