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モモのくず寄せ 「無水煮」で変色抑える

 果物王国岡山が誇る夏の味覚・モモ。規格外の物が安価で手に入りやすい環境は、産地ならではでしょう。今回は、それらを生かした夏にぴったりのデザートを紹介します。

 デリケートで傷みやすいモモを、変色しないようにする“裏技”が「無水煮」です。皮をむいた実を小鍋に入れてパラッと塩を振り、ふたをしてひと煮。蒸気が出たら完成です。煮すぎると香りが飛んでしまうので注意してください。これを冷凍保存し、ミキサーにかけると美味なシャーベットにもなります。

 今回のレシピで使うくず粉は、かたくり粉と似ていますが、実は性質は正反対。くずは、風邪の漢方薬に用いられるなど体をしんから温める性質がある「陽性」の食べ物。一方、ジャガイモのでんぷんなどを原料とするかたくり粉は、体を冷やす「陰性」の食べ物といわれます。

 つるんとした食感で涼を味わいながら、体を温め、夏バテ解消にも一役買う―。そんな一石二鳥のレシピをぜひお試しあれ。

<材料>

くず粉  110グラム
はちみつ 100cc
水    300cc
モモ   1個
メープルシロップ、きな粉、ミント、クコの実は各適量

<作り方>

(1)モモは皮をむいて種を取り、小鍋に入れてさっと火を通す

(2)くず粉、はちみつ、水を鍋に入れてよく溶かし、火にかける。しゃもじで練りながら、最初は強火で、粘りが増すと弱火にする

(3)10〜15分ほどでくず粉が透明になってきたら、流し箱に入れ、一口サイズに切ったモモを押し込む

(4)常温で冷やし、食べやすい大きさに切る。メープルシロップ、きな粉、ミント、クコの実で皿に盛りつければ完成
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年08月17日 更新)

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