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岡山大病院が肺移植100例 国内最速、14年で到達

100例目の肺移植を無事終了し、会見する大藤チーフ(右)と三好教授

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)で12日、100例目となる肺移植手術が閉塞(へいそく)性細気管支炎の10代男性=関東地方在住=に行われ、無事成功した。母親がドナー(臓器提供者)となった生体移植で、患者の容体は安定。同大病院は国内七つの肺移植施設のうち最速で100例に到達した。

 1例目は1998年10月に成功させた生体移植で、脳死も含め国内初の肺移植だった。以降14年間の岡山大病院の肺移植数は生体61例、脳死は39例。

 三好新一郎呼吸器外科教授と執刀した大藤剛宏肺移植チーフらが手術後に会見。「100例目は大きな誇りだが、通過点の一つ。これに満足することなく、肺を含めた臓器移植が『一般の医療』として身近になるよう、今後も全力を尽くす」などと話した。

 手術は午前10時半に開始。母親の右肺の一部を摘出して患者に移し、午後4時38分に終了した。2カ月から3カ月で退院できるという。

 患者は7年ほど前から気管支が細くなる閉塞性細気管支炎を発症。昨年から酸素吸入療法を始めたが、呼吸機能が著しく低下していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年11月13日 更新)

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