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コロナ緊急事態宣言「終了」 WHO、3年3カ月で節目

 ジュネーブの本部に掲示された世界保健機関(WHO)のロゴ(ロイター=共同)

 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は5日、新型コロナウイルス感染症を巡る緊急事態宣言の終了を発表した。同宣言は感染症などに対するWHOの最高度の警告で、2020年1月30日に出されてから約3年3カ月続いた。

 宣言終了は、ワクチンの普及などにより重症化率が下がって死者数の減少につながり、各国が規制をほぼ撤廃して日常生活が戻りつつある現状を踏まえた措置。ウイルスが根絶されたわけではなく流行は続いており、感染力の強い変異株も出現。今後の展望は依然として不透明だ。

 テドロス氏は宣言終了の意義を「各国が緊急対応の局面から、他の感染症と並んで新型コロナを管理していく段階に移行する時が来た」と指摘。長期的管理に向けた助言を各国に継続的に行うため、国際保健規則の規定を初適用し「再検討委員会」を立ち上げると明らかにした。

 日本では今月8日、新型コロナの感染症法上の位置付けを5類に移行する。テドロス氏は「新型コロナが世界的な保健上の脅威ではなくなったことを意味するわけではない」とし、引き続き警戒を呼びかけた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年05月06日 更新)

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