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県内でO157患者急増 12月、過去10年で最多の10人

 今月に入り、岡山県内で腸管出血性大腸菌O157の感染患者が急増している。冬場の発生は少なく12月は例年0〜3人なのに対し、今年は18日までに10人と過去10年で最多。重症者は出ていないが、県は注意を呼び掛けている。

 県健康推進課によると、今年の患者は岡山、倉敷市と備中保健所管内(総社市と早島町)の10人に上る。年代は10〜60代と幅広く地域もばらばらだが、うち8人の検体の解析では大腸菌の遺伝子パターンがほぼ一致。各保健所は、同じ食品を取るなど感染源が同一の可能性もあるとみて、共同で調べている。

 同課は予防策として、用便後や調理前の手洗い▽生肉摂取の自粛▽食品の十分な加熱▽調理器具の洗浄・消毒―の徹底と、腹痛や下痢の症状がある場合の早期受診を呼び掛け。「高齢者や乳幼児が感染すると命にかかわる場合もある。衛生管理を心掛けて」とする。

 今年の患者は166人に上り、過去10年で2004年(194人)に次ぐ多さで県は8月から「感染症警報」を発令している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年12月19日 更新)

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