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集団食中毒や感染性胃腸炎相次ぐ 岡山県内の4施設

 岡山県内で20日、大学学生寮や特別支援学校、飲食店など4施設で、集団食中毒や感染性胃腸炎の発生が判明し、患者は計約80人に上った。一部患者からはノロウイルスを検出した。県内では同ウイルスによるとみられる感染性胃腸炎が流行し、県は警戒水準を5年ぶりに最高の「レベル3」に引き上げている。

大学女子寮で19人が症状 倉敷

 倉敷市保健所は、同市有城の岡山学院大・岡山短大=原田学園(原田博史理事長)運営=の女子寮(同所)で、10、20代の学生19人が嘔吐おうとや腹痛などの食中毒症状を訴えたと発表した。全員軽症で、既に回復している。

 市保健所によると、寮には35人が入り、朝・夕食を提供。15日未明から症状を訴える学生がおり、13、14日にサケのチーズフライ、ピザトーストなどを食べていた。

 他に共通の食事がなく、調理員1人と学生1人の便からノロウイルスが検出されたことから、寮の給食が原因の食中毒と断定。17日から自粛中の給食業務を20、21の2日間、業務停止処分とした。

岡山では忘年会の42人

 岡山市は、同市北区錦町の居酒屋「ハナミズキ」で食事をした20〜60代の男女42人が下痢や発熱などの食中毒症状を訴えたと発表した。入院患者はおらず、全員がほぼ回復している。

 市によると、同店は同市北区問屋町のアンシャンテ(魚住祐次代表取締役)が経営。42人は市内2企業に勤める会社員らで、それぞれのグループで14日に忘年会を開き、15日以降に食中毒症状を訴えた。

 他に共通する食事はなく、市保健所は忘年会の食事が原因と断定し、ハナミズキを20日から5日間の営業停止処分とした。患者の便からノロウイルスが検出されており、原因とみて調べている。

 同市内では11月23日に披露宴会場で食事をした47人の食中毒事件が起きている。

備前と津山で感染性胃腸炎

 県は、東備支援学校(備前市福田)と津山東高校(津山市林田)で感染性胃腸炎が発生したと発表した。

 同支援学校高2の20人中10人、同高3年1組の38人中10人が嘔吐(おうと)や下痢を訴えて欠席。それぞれ21日まで学年、学級閉鎖する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年12月21日 更新)

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