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卵アレルギー、発症に影響なし 産後すぐの母親、加熱して少量

 国立病院機構相模原病院と東京慈恵医大などの研究チームは11日、授乳中の母親が加熱した卵を産後5日間毎日食べても、全く食べない場合と比べて赤ちゃんが卵アレルギーを発症する割合に差がなかったとする分析結果を公表した。

 チームの浦島充佳・東京慈恵医大教授は「火を通した卵であれば授乳期間中に毎日1個ぐらいは食べても大丈夫だろう」と話している。ただ生卵や大量の卵を食べた場合の影響は調べておらず、発症リスクが高まる可能性はあるという。

 どちらかの親にアレルギーがある赤ちゃん380人の母親を産後5日間、毎日1個加熱した卵を食べるグループと全く食べないグループに分けた。1年後に採血などで赤ちゃんが卵アレルギーを発症した割合を調べると、卵を食べたグループは9・3%、食べなかったグループは7・6%で統計学的に差がなかった。

 乳幼児が発症する食物アレルギーのうち卵アレルギーが最も多い。チームは産後すぐの母親が卵を食べるとリスクが低くなるとの仮説を立てたが、異なる結果となった。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年07月11日 更新)

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