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梅毒最多の勢い全国6番目の多さ 岡山県内 接触制限緩和で増加懸念

 岡山県内で梅毒患者の増加ペースが加速している。今年も若年層を中心に広がり、過去最多だった2022年(197人)を上回る勢いで推移し、人口当たりの患者数は全国で6番目の多さ。主に性行為で感染するとされ、専門家は新型コロナウイルスの5類移行に伴う接触制限緩和で、さらなる増加の可能性を指摘する。

 県によると、8月13日までの患者数は171人(前年同期114人)で、男性128人、女性43人。年代別では、男性の20~50代が約8割、女性の20代が約6割を占める。感染経路は性風俗店が多いとされるほか、マッチングアプリで出会った不特定多数と性行為をすることも拡大の一因とみられている。

 県健康づくり財団付属診療所の岸本寿男副所長は、患者への聞き取りから性風俗店を利用したり、従事したりした人が少なくないとし「接触制限の緩和で、性行為による感染リスクが高くなることも考えられる」と話している。

 梅毒は細菌「梅毒トレポネーマ」が引き起こす性感染症。早期であれば抗菌薬で治療できるが、放置すると脳や心臓に合併症が出る危険性もあり、県は保健所や支所で受けられる無料の検査での発見、治療を呼びかけている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年09月02日 更新)

タグ: 感染症

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