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岡山市民病院でVRE院内感染 患者21人、発症者なし

 岡山市は1日、市民病院(同市北区天瀬)の入院患者21人が有効な抗生物質のない多剤耐性菌のバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)に院内感染したと発表した。発症者はいない。

 同市によると、入院していた80代男性の便から2月に菌を検出。同じ病棟の約40人を調べたところ、さらに5人が陽性だった。4月以降も新たに15人の感染が判明した。患者は60〜80代の男女。外部で感染した患者から広がったとみられる。

 同病院は、菌の遺伝子型が一致することから院内感染と断定。現在も15人が入院中で、患者がいる病棟は入院の受け入れを停止している。今城健二副院長は「院内感染が起きたことは非常に残念。発症の可能性は否定できず、引き続き注意深く対応する」としている。

 県によると、健康な人がVREに感染しても発症しないが、抵抗力の弱い患者らは敗血症などを起こして重症化するケースがある。2008年以降で県内の発症者は11人。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年05月02日 更新)

タグ: 感染症

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