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ICU増床など急性期医療強化 岡山ろうさい病院、HCU新設も

10床に増床した岡山ろうさい病院の新しいICU

 岡山ろうさい病院(岡山市南区築港緑町)は、外科手術後や重症の患者を対象に全身管理を行うICU(集中治療室)増床とHCU(高度治療室)新設など、急性期医療体制を強化した。5月からの新病棟稼働を機に体制を整え、より安全で質の高い医療を提供する。

 麻酔科管理のICUは新病棟3階に設置。旧病棟の8床から10床に増やし、うち2床は個室化した。看護師も5人増の40人にし、手厚い看護体制を整えた。すぐに使わない薬剤や医療機器を収納する器材庫も新設、医師らがスムーズに治療できるようにした。

 5階にはICUに準ずるHCU8床を新たに設け、内科が管理。一般病棟では対応が難しい心筋梗塞などの心臓病、肺炎患者らの治療に当たる。

 同病院は交通事故や転落による外傷、脳卒中、心疾患患者ら年間2300件の救急搬送があり、同3100件の手術を実施。しかし、ICUが満床で、救急患者の受け入れ要請を断らざるを得ないケースもあったという。下田豊副院長は「1人でも多くの患者に対応し、地域社会に貢献していきたい」と話している。

 新病棟は旧病棟の老朽化などで2011年から改築し、耐震構造の鉄筋コンクリート7階(延べ約2万2千平方メートル)。内科、整形外科など20診療科があり、手術室7室と358床を備えている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年06月14日 更新)

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