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県内の風疹患者、年平均10倍超 県が注意喚起

風疹への注意を呼び掛けるちらし

 全国で感染が広がる風疹の患者が今年、岡山県内で23日までに60人に上り、これまでの年平均(5人)の10倍以上となったことが、県のまとめで分かった。妊婦が感染した場合、胎児に障害が出る可能性があり、県は啓発ちらしを作製、妊婦や妊娠を希望する女性らに注意を呼び掛けている。

 県健康推進課によると、23日までの1週間で新たに5人の報告があり、11週連続で患者を確認。全数把握を始めた2008年から5年間の累計は25人で、わずか半年余りで2倍以上に達したことになる。

 内訳は男性46人、女性14人。予防接種を受ける機会がないか、少なかった20〜30代が6割以上(37人)に上る。妊娠初期の女性が感染すると、胎児が心臓疾患や難聴など「先天性風疹症候群(CRS)」となる恐れがあるが、県内で今年の報告はない。

 国立感染症研究所によると、全国の累計患者は12日現在、関東、関西を中心に1万人を突破。このペースで増え続けると、代表的な麻疹風疹混合ワクチンが8月末以降、一時的に不足する懸念も出ているという。

 県は、県内の発生状況をまとめた啓発ちらし1万8500部を作製し、各自治体や医療機関に配布。健康推進課は「飛まつ感染を防ぐため、妊婦は可能な限り人混みを避け、妊娠の希望者とその家族らは予防接種を受けることを検討してほしい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年06月29日 更新)

タグ: 感染症

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