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ダウン症児童向けの学習机開発 山陽学園大の上地講師ら

子どもが集中できるよう工夫が凝らされた学習机

 山陽学園大総合人間学部の上地玲子講師(46)と岡山市内の家具工房は、ダウン症や注意欠陥多動性障害(ADHD)の子ども向け学習机を共同開発した。机と椅子で体を包み込む構造で、集中力が持続しやすいよう工夫。予約は数十件に上り、納品まで数カ月待ちになっている。

 ダウン症の子どもは筋力不足で座った際に姿勢が崩れやすく、ADHDは座り続けることが困難な点に着目。体を固定するため、机の天板手前を四角く切り取り、椅子の肘掛け部分を天板下のレールに差し込むことで、机と椅子が一体化するよう設計した。正面のついたては取り外し可能で、保護者らが向かい合って勉強を教えることができる。

 商品名は「知育いすデスク」。幅1メートル、奥行き64センチ、高さ70センチで、価格は17万円。昨年から手作りで受注生産しており、既に10セットが売れたという。

 上地さんの小2の長女(8)はダウン症とADHDのため、椅子に座るのは苦手。小学校入学時に学習机の購入を考えたが、適切なものが見つからなかった。昨年、横山工房(岡山市中区江並)のホームページで偶然「ダウン症児の机作ります」の文字を発見。作製を依頼した縁が、今回の開発につながった。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年08月16日 更新)

タグ: 子供

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