認定ＮＰＯ法人の国際医療ボランティアＡＭＤＡは１５日、岡山市北区伊福町の本部で理事会を開催。アジア、イスラム圏での医療支援事業を統括する事務所をマレーシア・クアラルンプールに来春設置することを決めた。また菅波茂理事長が退任し、１１月１日付で成沢貴子理事・事務局長が新理事長に就くことも決めた。

　統括事務所は準備室を１１月１日に現地に設置。正式発足後に、所長には大政朋子調整員が就き、他の現地スタッフ１、２人が常駐する。東南アジアなどで地震や津波が起こった場合、迅速に救援活動ができるよう司令塔の役割を果たす。このほか、世界で活躍できる優れた人材育成に向けた海外研修の推進、救援事業の評価などを行う。

　菅波氏は「クアラルンプール国際空港は東南アジアのハブ空港で、交通アクセスに優れていることから、統括事務所の設置場所に決めた。支援活動の充実につなげたい」としている。

　ＡＭＤＡは、途上国で公衆衛生向上などに取り組むＮＰＯ法人のＡＭＤＡ社会開発機構（本部・岡山市北区蕃山町）などと３法人２団体でグループを構成。菅波氏は引き続きグループ代表を務め、統率する。