文字 

災害時医療のあり方考える 宮城の医師ら岡山で講演

災害時の医療態勢について考えたセミナー

 より良い医療環境について考える「第13回せとうちホスピタルマネジメントセミナー」が3日、岡山市内であり、東日本大震災発生時に宮城県石巻市の石巻赤十字病院で治療に当たった医師や看護部長、事務部長が、災害医療の在り方について講演した。

 川崎医科大総合外科学の猶本良夫教授らが主催し、医療関係者約120人が出席した。石巻赤十字病院救命救急副センター長の小林道生さんは震災で地元の医療態勢が崩壊し、患者が殺到した様子を紹介。「震災39分後には、治療の優先順位を決めるトリアージのエリアを設置。1週間で救急患者は4300人を超え、簡易ベッドを増床した」と振り返った。

 さらに、治療前に来院者と接する職員の役割の重要性を指摘。「負傷者だけでなく、面会、家族捜しなど多様な人が訪れる。この段階で的確な対応が取れないと院内が混乱する」とし、「医療従事者には普段から高い防災意識が求められる。想定外の事態に対する臨機応変な決断力も必要」と述べた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年11月04日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ