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全高齢者施設で医療サービス 介護サービス業のメッセージ

中四国地区本部で研修を受けるメッセージのスタッフ

 介護サービス業のメッセージ(岡山市南区西市)は、運営する高齢者施設で、医療サービスに従事できる介護スタッフの配置を進める。法改正でチューブで胃に栄養を送る「胃ろう」やたん吸引が可能となったことに対応。社内研修で育成し、来年1月にも岡山市内の施設で配置をスタート。2015年度をめどに全施設に広げる。

 胃ろうやたん吸引は、特別養護老人ホームなどで利用者の同意を得た場合を除き、医師や看護師の医療行為とされてきた。しかし12年4月の法改正で、厚生労働省が定める研修を修了し、都道府県から認定を受けた介護福祉士やヘルパーも従事できるようになった。

 同社は、全国約290カ所で介護付き有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅を展開し、総居室数(約1万5千室)は介護業界トップ。各施設とも日中は看護師が常駐しているが、夜間は確保が難しく、認定スタッフを配置することで利用者の要介護度が進んでも他施設や医療機関に移らずに居住できるようにする。

 社内研修は今年6月、都府県から登録研修機関の認定を受けた中四国地区本部(倉敷市平田)、東京都、大阪市、名古屋市の計4カ所の自社施設で開始。現在は約380人が受講している。

 計画では認定スタッフを標準的な定員50人の施設で6人程度配置し、24時間対応できるシフトを組む。今後の施設増もにらんで2年間で6千人の認定取得が目標という。

 メッセージは「高齢者が安心して暮らせる機能を高めたい」としている。1997年設立。資本金39億2516万円。売上高672億225万円(13年3月期)。従業員約6600人。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年12月06日 更新)

タグ: 介護高齢者

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