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メンタルヘルス講座好評 ストレスやうつ病テーマ、慈圭病院

地域住民を招いて開く慈圭病院のメンタルヘルス講座=昨年12月7日

 開かれた病院づくりにと、精神疾患専門の慈圭病院(岡山市南区浦安本町)が、地域住民向けに開く「メンタルヘルス講座」が好評だ。うつ病、認知症などをテーマにこれまでに20回開き、延べ2000人余りが参加。精神疾患が「五大疾病」となり、心の問題が身近になる中、疾病や患者に対する正しい理解にもつなげる狙い。

 夏祭りなどに住民を招いて交流を深める一方、定期的な講座開設で病院への閉鎖的なイメージをより払拭ふっしょくしようと、2010年4月から企画。同病院講義室を会場に年5回開き医師、看護師らが講師を務めてきた。

 「専門用語を少なくして分かりやすい解説に努めている」と講座担当の石津秀樹研究部長。ストレスやうつ病、認知症などをテーマに1回平均約110人が参加するという。

 昨年12月初めの20回目は、飲酒の機会が増える年末年始を控え、岡沢郎医師がアルコール依存症について講義。約90人を前に、酒に酔うメカニズムやがん、気分障害など大量飲酒がもたらす影響、依存症の治療を説明した。聴講した男性(77)は「知識が身に付く上、患者さんや家族への理解も深まる。地域に対する病院の意欲が伝わる」と話していた。

 病院周辺は新興住宅が増え、若い世代の参加が課題でもある。堀井茂男院長は「地域に根を下ろす中核病院として、地元の理解は欠かせない。敷居が低く、誰もが気軽に利用できる病院を目指したい」としている。

 2月1日は午前10時半から、精神疾患の予防や治療について武田俊彦副院長が解説する。参加無料。問い合わせは同病院(086―262―1191)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年01月29日 更新)

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