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非営利の新型医療法人構想 森田岡山大学長が説明

産業競争力会議分科会で、非営利の新型医療法人の構想について説明した岡山大の森田学長(右)

 政府の産業競争力会議の医療・介護分科会が28日、東京・霞が関で開かれ、一般企業の持ち株会社のように、複数の医療法人や社会福祉法人を傘下に医療機関などを一体経営する「非営利ホールディングカンパニー型法人制度(仮称)」について、岡山大の森田潔学長から意見を聴いた。

 分科会は非公開で、事務局によると、森田学長は岡山大病院を中核に岡山市内の主要病院などを包括するメディカルセンター構想を説明。人材や設備の効率的な配置が可能となるほか、症例集積で医薬品や医療機器の研究開発基盤が充実するなどとした上で「住民に最適な施設で医療サービスを提供できる」と述べ、規制緩和を要望した。

 新浪剛史ローソン最高経営責任者(CEO)ら民間議員や有識者からは「野心的で大変興味深い」など好意的な意見が相次いだ一方、大学病院としての教育機能の確保や、より広域的な視点での議論を求める声が上がったという。

 分科会では、広島大病院などを連携させる広島都市圏の医療体制に関する意見聴取もあった。

 新たな法人制度は、成長を見込む医療・介護分野で規制を緩和し、政府が6月に閣議決定する成長戦略に盛り込む方針。具体的な制度案を年内にまとめ、医療法などの改正を目指す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年03月29日 更新)

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