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独立型緩和ケア病棟完成 岡山赤十字病院、岡山県初

完成した岡山赤十字病院の緩和ケア病棟

 岡山赤十字病院(岡山市北区青江)にがん患者らを対象にした独立型の緩和ケア病棟が完成した。岡山県保健福祉部などによると、一般病棟とは別棟の緩和ケア病床を設けるのは県内初。5月1日から運用する。

 緩和ケアは痛み、不安など心身の苦痛を和らげるのが目的。同病院は県内6カ所の地域がん診療連携拠点病院の一つでもあり、終末期だけではなく、抗がん剤投与による苦痛の緩和など治療の初期段階から患者と家族のサポートを目指す。

 病棟は本館南東の駐車場跡に建設され、鉄筋コンクリート平屋約1400平方メートル。病室は特別室、有料個室、無料個室、2人部屋の4タイプで計20床。食堂、多目的ホールなどを備え、全室からウッドデッキに出られる。木目調の壁紙を用いるなど「自宅のような雰囲気づくりに配慮した」(同病院)という。昨年7月に着工し、工事費は約4億円。

 専任医、看護師らが常駐。入院はかかりつけ医の紹介状などから面談(予約制)して決める。緩和ケア科部長の喜多嶋拓士医師(51)は「病棟では苦痛を和らげることに専念し、2週間程度の短期入院を想定している。地域の医師と連携して在宅医療を希望する患者の支援にも力を入れたい」と話す。

 20日には竣工(しゅんこう)記念講演会があり、午後1時から岡山大病院精神科神経科長の内富庸介教授が講師を務める。同2~5時には一般内覧会もある。無料。予約不要。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年04月19日 更新)

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