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在宅介護の在り方議論 岡山でプライマリ・ケア連合学会大会

日本プライマリ・ケア連合学会の学術大会で家族へのケアをテーマに話し合うシンポジスト

 日本プライマリ・ケア連合学会の第5回学術大会が10日、岡山市北区駅元町の岡山コンベンションセンターで2日間の日程で始まり、身近な場で患者を総合的にみるプライマリ・ケアの在り方について意見を交わした。

 約3千人が参加。「家族志向のプライマリ・ケア」と題した講演で、奈義ファミリークリニック(岡山県奈義町)所長の松下明大会長は「在宅療養が増える一方、核家族化で介護力が弱まる家族にどう対応していくかが課題」と問題提言した。

 専門家6人のシンポジウムでは、森山美知子・広島大大学院教授が「家族も患者と同様にケアの対象とすることが必要」と指摘。奈義町でケアマネジャーとして活動する池原忍さんは、介護を受けている兄の傍らで強い孤立を感じていた女性から「兄ではなく私を目当てに来てほしい」と言われた経験を紹介、「精神的な支えになったり、病院との橋渡しになったりとさまざまな役割が求められる」と話した。

 このほか、2017年度から始まる新たな医師の後期研修で創設される「総合診療専門医」に求められる役割なども議論された。

 11日は英国やオランダの先進事例や各地の取り組み報告がある。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年05月11日 更新)

タグ: 介護

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