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予防医学ゾーン新設 川崎医科大・現代博物館

川崎医科大の現代医学教育博物館に新設された予防医学ゾーン

 川崎医科大(倉敷市松島)は、医療や健康に関する資料を展示する学内の「現代医学教育博物館」に、予防医学をテーマにしたゾーンを新たに設けた。感染症や生活習慣病の予防方法などを紹介したパネルのほか、気軽に健康測定を楽しめる機器も設置。身近で親しみやすい展示を充実させ、利用者層を広げる狙いだ。 

 同ゾーンは、一般公開している2階展示室に開設。「生活習慣」「感染症とその予防」「保健」の三つのテーマに沿って、パネル計22枚を展示している。

 生活習慣病にならないための食事や運動のポイントをはじめ、手洗い、予防接種といったウイルスや細菌によって引き起こされる感染症の対策を紹介。病気を早期に発見するさまざまな検診の種類や検査項目もリストアップしている。

 健康測定の機器は、これまで展示室にあった血圧計や反射神経測定器、視力測定器を1カ所にまとめ、新たに体脂肪率などを計測できる体組成計も加えた。肺炎球菌やノロウイルスをかたどった樹脂製の模型もある。

 同博物館は、1981年に設置。開館30年の記念事業として2010年から、全約100枚の展示パネルを順次変更し、最新の知見や関心の高いテーマを盛り込んだ内容にしている。

 「予防医学」は、体の構造や仕組みを紹介する「基礎医学」ゾーンに次ぐリニューアルの第2弾。12年から2年がかりで、同博物館の職員10人がパネルや模型を作製し、同大教員が監修した。

 今後、「現代病」「高度医療」ゾーンも整備する計画。中村信彦課長は「大学の研究成果を社会に還元するのが博物館の使命。市民の関心が高い展示物に切り替えていき、子どもからお年寄りまで親しまれる施設にしたい」と話している。

 入場無料。開館時間は午前9時〜午後5時。日曜、祝日、年末年始は休み。問い合わせは同大(086―462―1111)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年06月05日 更新)

タグ: 健康感染症

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