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岡山県が初の風疹会議 昨年の流行受け対策協議

県が初めて開いた風疹の対策会議

 昨年、全国で風疹が流行したことを受け、岡山県は4日、岡山市で初の対策会議を開いた。妊娠初期の感染で子どもに障害が残る先天性風疹症候群(CRS)を防ぐため、抗体検査や予防接種の勧奨策を話し合った。

 対策会議を既に設けている麻しん(はしか)と合同で実施し、医師や保健所、学校関係などから16人の委員が参加。1歳、就学前の定期予防接種率をそれぞれ95%以上に維持するほか、定期接種の機会が少なかったとされる20〜40代男性、20〜30代女性への抗体検査の推奨、妊婦への啓発強化を盛り込んだ県の風疹対策指針案を担当者が説明した。

 CRSで長女(10)が難聴や知的障害を負った岡山市の女性(38)が体験を発表。「CRSの知識がなかったため“加害者”になってしまった。小さな命を守るため啓発してほしい」と訴えた。委員からは「風疹が今年は流行していないので抗体検査や予防接種の動きが鈍い」「事業所で社員採用時に抗体の有無を調べるようにしては」といった意見が出された。

 県健康推進課によると、昨年の風疹患者は76人。CRSは2002年と04年で計3人の発症が報告されている。県などは4月から妊娠希望者やその配偶者らを対象に抗体検査を無料にしたほか、岡山、倉敷など14市町村が独自に予防接種の費用を助成している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年06月05日 更新)

タグ: 健康感染症

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