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「肺聴診」理論的に解説 川崎医大・岡教授が本出版

著書を手にする岡教授

 川崎医科大(倉敷市松島)の岡三喜男教授(呼吸器内科学)が、医療従事者向けの実用書「読む肺音 視(み)る肺音 病態がわかる肺聴診学」を出版した。医師の“シンボル”でもある聴診器の歴史や使い方、肺の音の波形の読み方などを理論的、科学的な視点で解説している。

 I〜III部構成。気管支の構造や、肺の音に関する用語と分類、聴診法のほか、音響技術を用いて肺の音を表した波形の読み方などを丁寧に説明している。図録や写真、グラフなどを多用。岡教授が実際にカルテに書き込んでいる肺の音の波形図も紹介した。

 肺の音について岡教授は、医療現場では心音などに比べ研究が進んでいない―と指摘。「画像診断技術が進歩しても、ぜんそくなど聴診器でしか診断できない病気は多い。有用な診療器具であることを再認識してほしい」としている。

 B5判80ページ。金原出版刊。2700円。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年07月14日 更新)

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