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「スマートウエルネスシティ」特区入り申請 健康増進へ岡山市

 岡山市は、歩くことで市民の「健康寿命」を伸ばそうと、新潟、岐阜市、筑波大などが取り組んでいる「スマートウエルネスシティ」総合特区への加入を目指している。7月、国に編入申請しており、認められれば、運動に取り組む市民に商品券と交換可能なポイントを付与する事業を展開する。

 総合特区は、新潟など7市と筑波大、千葉県柏市の健康コンサルティング会社が共同提案し、2011年12月に国から指定を受けた。「健康で幸せなまち」を目標に、特区となった各市で住民の健康増進やまちづくりにつながる事業を実施。同大と同社が事業の効果などを検証した上で国に提言し、全国への拡大を目指す。

 指定された市では、道路法などで設置が認められていないライジングボラード(自動昇降式車止め)を取り付けられるようにし、まちなかへの車の流入を抑えて歩行者優先の空間をつくったり、助成割合の高い補助金を活用して健康サロン設置を進めたりしている。

 岡山市は千葉県浦安市、栃木県大田原市と一緒に編入の指定を申請。10月にも認められる見通しという。

 ポイント付与事業は現在、特区の提案団体と国が制度設計を協議中。提案側は40歳以上を対象に、1日の歩数や健康づくり教室への参加回数に応じたポイントを与えることを想定している。岡山市は編入が決まり次第、協議に加わる。

 健康寿命は、介護を受けたり寝たきりになったりせず、自立した日常生活を送れる年齢の上限。10年度の国民生活基礎調査を基に厚生労働省の研究班がまとめた全国20大都市(熊本市を除く政令指定都市と東京都区部)のランキングで、岡山市は男性18位(69・01歳)、女性15位(72・71歳)だった。

 大森雅夫市長は「特区事業への参加を通じ、健康づくりに向けた市民の行動を促したい」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年08月22日 更新)

タグ: 健康介護

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