不妊の相談 認知高まる 岡山県センター開設2年余 05年度500件超す 開所は平日のみ 男性、共働き対応課題
「岡山県不妊専門相談センター」が2004年5月、岡山大病院(岡山市鹿田町)に開設されて2年余り。05年度は500件以上の相談が寄せられ、不妊などに悩む夫婦らに認知されつつある。一方で開所日が平日のため、「共働き夫婦や男性のニーズに十分応えていない」(同センター)という課題も抱えている。
同センターは、県が岡山大病院に運営を委託。不妊のほか、流産や死産を繰り返す不育症などについて、中塚幹也・同大医学部保健学科教授や産科婦人科の医師、カウンセラーが無料で相談に応じている。
〇五年度の相談(重複あり)は五百四十五件に上り、内訳は来所が百三十七件、電話二百五十一件、メール二百八件など。初めて相談した人(百六十五人)のうち、女性が85%(百四十一人)を占めた。
内容は、不妊に関するものが二百五件で最も多く、不育症七十五件、胎児への遺伝疾患を不安視する内容が五十七件。精神的なストレスや性感染症、性同一性障害などの悩みも二百三件あった。
不妊・不育の相談では、これらの原因を突き止めるため、最寄りの医療機関を紹介。不妊治療で出産に成功したケースは〇五年度、判明分で十数人に上ったという。
一方、運営上の課題もある。来所・電話相談は平日午後(水、金曜の午後一~五時)に限られ、男性の相談が一割強にとどまっている。匿名が多く、治療経過の把握など継続的なサポートが困難という。
中塚教授は「医療機関での受診をためらっている人は、ちょっとした不安や疑問でも気軽に相談してほしい」と呼び掛けている。
相談電話は086―235―6542。ファクス、メールは二十四時間受け付け、来所は予約が必要。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。
同センターは、県が岡山大病院に運営を委託。不妊のほか、流産や死産を繰り返す不育症などについて、中塚幹也・同大医学部保健学科教授や産科婦人科の医師、カウンセラーが無料で相談に応じている。
〇五年度の相談(重複あり)は五百四十五件に上り、内訳は来所が百三十七件、電話二百五十一件、メール二百八件など。初めて相談した人(百六十五人)のうち、女性が85%(百四十一人)を占めた。
内容は、不妊に関するものが二百五件で最も多く、不育症七十五件、胎児への遺伝疾患を不安視する内容が五十七件。精神的なストレスや性感染症、性同一性障害などの悩みも二百三件あった。
不妊・不育の相談では、これらの原因を突き止めるため、最寄りの医療機関を紹介。不妊治療で出産に成功したケースは〇五年度、判明分で十数人に上ったという。
一方、運営上の課題もある。来所・電話相談は平日午後(水、金曜の午後一~五時)に限られ、男性の相談が一割強にとどまっている。匿名が多く、治療経過の把握など継続的なサポートが困難という。
中塚教授は「医療機関での受診をためらっている人は、ちょっとした不安や疑問でも気軽に相談してほしい」と呼び掛けている。
相談電話は086―235―6542。ファクス、メールは二十四時間受け付け、来所は予約が必要。
(2006年07月12日 更新)